企画展 vol.45
Atelier matic meets AKIU STONE 「発見」と「見立て」
2023.9.20.Wed ~ 2023.10.18.Wed
Open 9:00-20:00
入場無料
空間デザイナーとして、店舗設計や商業施設のディスプレイデザインなどを手がける一方、自身のアート活動を「Atelier matic」とし、クライアントワークでは表現しきれないアイデアをアートワークとして制作している外山翔さん。彼が制作するオブジェや家具は、大理石やアクリルを主に用いており、自然物と人工物の融合から生まれる独自の世界観が魅力です。
そんな彼が新たに出会い、魅せられたのが、宮城県仙台市で産出される「秋保石(あきういし)」でした。
凝灰岩に分類される秋保石は、小石や木片、粘土質のものなど多様な素材が大小不規則に入り込んでおり、カットする断面によってさまざまな表情を現すのが大きな特徴です。
天然でありながら人工的な見え方もする秋保石の魅力を、どう引き出すか。偶然に現れた表情の美しさを、どう生かすか。採掘場へ何度も足を運び「発見」と「見立て」を繰り返したAtelier maticの試行錯誤の一つひとつと、そこから生まれたプロダクトの数々を、実験品も含めてじっくりご覧いただけます。
detail:
本展で公開する秋保石のプロジェクトは、「物が置かれる空間」や「物と人との関係性」を考え、新しい素材と表現を求め挑戦を続けているAtelier maticの最新の取り組みです。
さらに、“本と出会うための本屋”ならではの試みとして、文喫のブックディレクターがAtelier maticの制作スタンスに触発されセレクトした書籍もあわせて展開します。あらためて見つめたときの「石」というものの存在や、「発見」と「見立て」の反復による思考の広がりを感じられる内容となっており、来場者の感性を刺激します。
なお会場では、Atelier matic制作による本展のプロダクションブックを無料で配布します。またご来場の方は、秋保石の表情の豊かさをじかに楽しみ、“秋保石のある空間”を個人の日常で体験していただけるよう、さまざまに切り出した石の端材をお持ち帰りいただけます。
また本展は、秋保石の採石業を応援することも目的としています。ぬくもりとスタイリッシュさを併せ持ち、根強いファンの多い秋保石ですが、深刻な後継者不足に悩まされているといいます。本展でAtelier maticの作品を通して秋保石の魅力を発信し、来場者の中にも新たな「発見」と「見立て」を生むことで、産業の活性化に貢献できればと考えています。
イベント
本日の一冊
8月26日の本
『背守り-子どもの魔よけ』(LIXIL出版)
< スタッフレビュー >
別世界との境界線、背中。幼い子どもの魂が背中から落ちてしまわないように、背中から魔が入り込まないように、と縫い留められた祈りたち。かつて着物は霊魂の容れ物だった。心身と衣服、生と死それぞれの間を考える1冊です。(涎)
所在地
〒106-0032 東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
文喫とは
―― 文化を喫する、入場料のある本屋。
人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約三万冊の書籍を販売します。一人で本と向き合うための閲覧室や複数人で利用可能な研究室、小腹を満たすことができる喫茶室を併設しています。エントランスでは約九十種類の雑誌を販売。普段はあまり出会うことのできないラインアップも交え、来店されたお客様の新たな興味の入り口となります。また、企画展も定期的に開催します。
文喫のたしなみ方
入場料 1,650円(税込)※土日祝は2,530円(税込)
一、総合受付で入場バッジを受け取る
二、飲食受付で珈琲・煎茶(おかわり自由)を受け取る
三、じっくりと本を選び、好きな席で過ごす
四、意中の一冊と出会うかもしれない
五、店内の全ての本が購入可能
六、お帰りの際は入場バッジを受付に返す
お知らせ
2023.09.16
2023.07.22
2023.07.12