企画展 vol.47
田中千智「花と本」展
CHISATO TANAKA "FLOWERS & BOOKS"
2023.11.17.Fri ~ 2023.12.25.Mon
Open 9:00-20:00
入場無料(一部作品は有料エリアにも展示)
アクリル絵具による黒一面の背景に艶のある油彩でモチーフを描く独自の画風で、国内外から高い評価を得ている気鋭の画家・田中千智さん。そんな田中さんが今回初めて「花」というテーマに取り組み、季節の花の佇まいを、日々を彩る12か月のカレンダーで表現しました。
本展では、カレンダーとその原画を展示販売するとともに、文喫のブックディレクターがカレンダーに描かれた一つひとつの花の「花言葉」にちなんで選んだ本を約150点並べます。漆黒からきらめくように浮かび上がる花の鮮やかさ、背景とモチーフの相反する質感が生むどこか謎めいた雰囲気、見る者によってさまざまに見える人物の表情。想像力をかき立てる田中さんの絵の世界を、その花がもつ意味と、ブックディレクターによる選書がさらに膨らませます。
また会場では、田中さんが影響を受けた本を集めて自宅の本棚を再現した「私の本棚」を展示。本と作品を同じ空間に混在させることで、アーティストの内面世界をより深く知ることができます。
【田中千智さんより】
振り返ってみると花のようなものを描くことはありましたが、実在する花を描くことがほとんどありませんでした。
花びらの数を確認するために花を買いに行ったり、細部を描くために花そのものをじっくり観察していると、まるで絵を描きはじめた頃に戻ったようで、とても新鮮な気持ちになりました。
「私の本棚」の再現はとても恥ずかしいのですが、これまでの読書体験を通じて、みなさんとお話ができるきっかけになればと思っています。
◆会期初日にトークイベントを開催します
11月17日(金)、田中千智さんと、田中さんと10年来の親交があるデザイナー・北川正さん(北川デザインオフィス代表)をゲストにお迎えしてトークイベントを行います。田中さんが自身の創作について語るとともに、田中さんの個展のアートディレクション、展覧会図録・グッズのデザインなどを担当してきた北川さんがデザイナー視点で作品の魅力を深掘りする内容です。
北川さんは、今回展示販売するカレンダーの制作も手がけていらっしゃいます。ぜひ展示とあわせてお楽しみください。
>> イベント詳細はこちら
◆施設点検及び店内全館貸切のため、12月3日(日)~7日(木)は展示をご覧いただけません(期間中は臨時店休となります)。あらかじめご了承ください。
Artist Profile
田中千智(たなか・ちさと)
1980年兵庫県生まれ、福岡県糸島市出身。中学生の頃から油絵を描き始める。1998年九州産
業大学付属九州高校デザイン科卒業。2005年多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。
2006年より福岡を拠点に画家として制作活動を開始。近年は国内で多数の展覧会を開催するほ
か、韓国・シンガポール・台湾・英国など海外での展覧会にも出品多数。その他、書籍の装丁
画、小学館新本社ビルの大作壁画など幅広い活動を行なっている。代表的な展覧会として、2014年「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ」福岡アジア美術館(福岡)、2016年「I am a painter」横浜市民ギャラリー(横浜)、2021年「九州洋画Ⅱ:大地の力-Black Spirytus」久留米市美術館(福岡)、2022年「1000のキャンバス」Bunkamura Gallery(東京)。2023年「地平線と道」福岡市美術館(福岡)、その他多数。
イベント
本日の一冊
8月26日の本
『背守り-子どもの魔よけ』(LIXIL出版)
< スタッフレビュー >
別世界との境界線、背中。幼い子どもの魂が背中から落ちてしまわないように、背中から魔が入り込まないように、と縫い留められた祈りたち。かつて着物は霊魂の容れ物だった。心身と衣服、生と死それぞれの間を考える1冊です。(涎)
所在地
〒106-0032 東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
文喫とは
―― 文化を喫する、入場料のある本屋。
人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約三万冊の書籍を販売します。一人で本と向き合うための閲覧室や複数人で利用可能な研究室、小腹を満たすことができる喫茶室を併設しています。エントランスでは約九十種類の雑誌を販売。普段はあまり出会うことのできないラインアップも交え、来店されたお客様の新たな興味の入り口となります。また、企画展も定期的に開催します。
文喫のたしなみ方
入場料 1,650円(税込)※土日祝は2,530円(税込)
一、総合受付で入場バッジを受け取る
二、飲食受付で珈琲・煎茶(おかわり自由)を受け取る
三、じっくりと本を選び、好きな席で過ごす
四、意中の一冊と出会うかもしれない
五、店内の全ての本が購入可能
六、お帰りの際は入場バッジを受付に返す
お知らせ
2023.12.01
2023.11.28
2023.11.13